3~4月の東北の旬のお魚 – サクラマス(桜鱒)

<“サクラマス”とは?>

今回、築地にある「魚河岸三代目 千秋」におすすめ頂いた東北の旬の魚は『サクラマス』。その名のとおり、桜が咲く3~4月にかけて美味しくいただけるお魚です。

シンプルな塩焼きをはじめ、ムニエル、ホイル焼きと、様々な料理に合うサクラマスですが、今回千秋本店の鎌田料理長に作っていただいたおすすめ料理は、サクラマスのお刺身と焼物の2点です。使われたお魚は、まき網で獲られ、青森県の八戸港に水揚げされたサクラマスでした。もちろん仕入先は築地市場です。

お刺身でいただくときは、天然ものには寄生虫がいるため、一度冷凍した魚を使用します(養殖もので検査に合格したものはOK)。お刺身にするには鮮度が一番ですが、焼物用は、少し鮮度が落ちても、太っていて、脂がのっているものを選ぶとよいそうです。鮮やかな紅色をして、しっかりと脂ののったサクラマスは、見た目も味も絶品でした。

 

鮮やかな紅色をしたサクラマス

(青森・八戸港に水揚げされた天然のサクラマス)

 

<参考資料>

サクラマスの生態や資源について、詳しく知りたい方はこちら↓

「サクラマスのまもり方・ふやし方」パンフレット

(独立行政法人 水産総合研究センター 北海道区水産研究所)

(子ども用)「おさかな瓦版 No.40 2011.3 サクラマス」

(独立行政法人 水産総合研究センター)

サクラマス画像

サクラマスは、元々はサケ科サケ属に分類される川魚のヤマメです。ヤマメの一部が海へと下り、オホーツク海を大きく回遊し、二年後の3月から4月に生まれた川へと戻ってくる – これがサクラマスです。このように海へ下っていくものを降海型と言い、川に残るものを陸封型と言います。海に下る、川に留まるという違いはありますが、サクラマスもヤマメも、孵化したときは同じ魚です。

回遊を終えて戻ってきたサクラマスは、ヤマメとは別種の魚のように成長しています。海で充分に栄養を摂取した体は、60センチ(約3キロ)を超えるものも珍しくありません。顔はサケ科特有の強面な顔ではなく、どちらかといえば丸みのある優しい顔になっています。サクラマスの紅い身は、しっとりと柔らかく、芳醇な脂がのり、上品な旨味に満ちています

サクラマスの焼物

切り身にし、軽く塩をふってグリルへ

皮もパリッと香ばしいサクラマスの焼物の出来あがり

サクラマスのお刺身

お刺身は皮を剥いで薄くスライスに

(お刺身に使用された魚は、静岡・網代のサクラマス(養殖))

見た目も味も絶品でした。

今回取材にご協力頂いた魚河岸三代目千秋本店の鎌田料理長。包丁さばきは圧巻です。

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TOHOKU OSAKANAGAKARI